近年、日本全体の職場で、仕事と生活の調和を図るワークバランスが推進されている。
その流れは医療現場でも強まり、多くの看護師の職場でも取り組まれている。
そもそも看護師は、ハードな職種として知られていた分、働き方改革でワークバランスを取ることが、看護師の仕事の質を向上させる方法になると考えられている。
看護師の声に耳を傾けると、残業で職場の拘束時間が長かったり、夜勤込みでシフトが不規則だったりして、身近な家族や友人たちと交流できないことに不満を持つ方が多い。
こうした状況であれば、当然ながら出産・育児等で生活スタイルが変わった場合も、働き続けることは難しくなる。
実際、看護師としてフルで働いていた方が、結婚や出産を機に退職せざる負えないケースは少なくない。
その状況は、人手不足が深刻な看護業界において死活問題であり、一刻も早く働き方改革を進めることが叫ばれている。
すでに働き方改革を行っている病院や施設では、時間外労働を減らすために、AIシステムや電子カルテの導入などで業務の効率化を図っている。
勤務形態も、短時間勤務やフレックスタイム制を取り入れ、自由度の高い労働環境を設ける事例も見受けられている。
子育て世代に向けては、院内保育所の設置や、結婚や出産後の復職を支援する研修制度を用意している。
雇用側は、人材を確保したいという思いが強いため、こうした支援で差別化を図る職場は多い。
現状で自分のワークライフバランスを見直したいと考える場合は、ぜひ転職を視野に入れてみると良いだろう。
看護師の求人は、全国各地に溢れているため、無理して今の職場に留まる必要はない。
ただ、転職サイト等の求人票は、アピールとして良い部分を誇張して書いている場合もあるため、注意しておきたい。
ネットの口コミや同業者の声、面接における質問などで正確な情報を集め、満足いく職場を探そう。